2007年8月の携帯電話の契約純増数が2007年9月7日,電気通信事業者協会(TCA)から発表され,ソフトバンクモバイルが4カ月連続で首位に立ったことがわかった。TCAの発表によればソフトバンクの純増数は18万8900件で,業界全体の32万4500件のうち6割近い純増シェアを獲得した。

 2位はKDDIで15万8500件の純増。au単体では20万3000件とソフトバンクを上回る勢いだが,ツーカーの純減4万4500件を合わせると事業者としては2位になる。

 3位はNTTドコモで2万2900件の純減に陥った。「当社は夏の販売促進キャンペーンを7月で終えているが他社は8月も継続していた。このため端末の価格差が一時的に開いた」(NTTドコモ広報)。ただし,同社は2007年8月22日に新しい割引プランを導入しており(発表資料),この導入以降は契約も伸びているという。


携帯電話の契約純増数の推移(上位3社分,2006年8月~2007年8月)

ウィルコム,42カ月ぶりの純減

 ソフトバンクやKDDIの積極攻勢の影響はPHS事業者のウィルコムにも及んだ。ウィルコムはDDIポケット時代の2004年2月に記録して以来,42カ月ぶりの純減となった。

 1万3900件の純減について同社は「2007年6月に発覚した電池パックの不具合(Tech-On!関連記事)の影響がまだ続いていること,携帯電話キャリアの積極的な販売戦略に押されたことが大きい」(ウィルコム広報)とした。2007年9月については,改良済み電池パックの手配も進み,法人需要が8月から盛り返す時期でもあることから「巻き返しを図る」(同)とする。