三洋電機は,2007年8月24日に同社製の「古い」扇風機の使用中止を呼び掛けてからも,依然として対応に追われている(Tech-On!の関連記事)。経済産業省が同年9月4日に公表した重大製品事故16件のうち4件は,三洋電機製の,製造から30年以上が経過した扇風機で発生した火災事故だった。

 上述の4件の事故(そのうち1件はNECブランドの扇風機)は,いずれも2007年8月17~24日の間に発生。死傷者はいなかった。三洋電機はこれらの事故に関して,同月30~31日に経産省に報告していた。これら4件のうち2件では,コンデンサが吸湿などによって絶縁劣化し,短絡した際のスパークで堆積していたホコリに着火,火災事故に至った可能性が高いことが分かっている。この2件とは別の1件に関してもモータ付近から出火していたという。