Sun社のJonathan Schwartz氏
Sun社のJonathan Schwartz氏
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 「全世界に存在する15億台の携帯電話機は, SMSを発信する以外に写真や映画などのエンターティンメント向けコンテンツを再生する端末に進化した。こうした動向は留まるところをしらない。消費者向けにインターネット・サービスを供給する技術市場が,企業向け市場よりはるかに大きくなるだろう」。米Sun Microsystems, Inc.,Chief Executive Officer and PresidentのJonathan Schwartz氏は,同社の今後の戦略を説明した。

Schwartz氏によると,今後は携帯電話機や家電機器,センサーなどの端末向けの情報量がパソコン向けの情報量を超えていく。Sun社は,こうした億単位の加入者を保有するインターネット・アプリケーションを支える,柔軟性や効率が高いコンピューター技術に研究開発をシフトするという。

同社は先に銘柄記号を「SUNW」から「JAVA」に変更する決断を下したが,その背景にあるのが,こうした家電や携帯端末などの消費者向けインターネット市場での認知度を高めることである。「消費者は『Sun Microsystems』という会社名より『Java』という言葉をよく知っている」(Schwartz氏)。

Sun社,Chief Technology Officer and Executive Vice President of Research and DevelopmentのGreg Papadopoulos氏は,ムーアの法則に従ったコンピューター能力向上は,今後はSun社がこれまでフォーカスしていた企業向けコンピューティング市場よりもむしろ,消費者向けのブロードバンド・コンテンツを提供したり,膨大な情報を分析するスーパー・コンピューティングやSaaS(software as a service)のアプリケーションで有効に生かせると見ている。同氏は研究開発テーマの一つとして,ベンチャー企業がLinuxやApache,Ruby on Railsなどオープンソース・ソフトウエアの技術を使って開発したアプリケーションを,より多くのユーザーに対応したソフトウエア環境に短期間に移植することを挙げた。

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