トヨタ自動車の新型ロボット「TPR-ROBINA」
トヨタ自動車の新型ロボット「TPR-ROBINA」
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 トヨタ自動車は,ソニーが手掛けていた一人乗り車両に関する研究開発成果を譲り受けた。当初,ソニー社内で10人程度で研究していた同プロジェクトのメンバーのうち,5人程度がトヨタ自動車に出向しているという。一部報道では,「トヨタ自動車が『AIBO』や『QRIO』などソニーのロボット部門を2007年3月末に買収した」と報じられたが,ソニーによると,今回,譲渡した一人乗り車両のプロジェクトはロボット部門とは関連のない別の組織で研究していたものであり,「ロボット部門を譲渡した事実もない」という。

 ソニーは2005年度末にAIBOの生産を終了したほか,QRIOについても2006年1月に新規開発を中止することを発表している(Tech-On!関連記事)。同社は人工知能関連などの研究を情報関連の研究所で継続しているものの,AIBOやQRIOなどを当時,ロボット部門で手掛けていた研究者の多くは既に社内の他部門に異動している状態である。

 なお,これとは別にトヨタ自動車は2007年8月22日,新型のパーソナル・ロボット「TPR-ROBINA(ロビーナ)」を発表している(発表資料)。施設案内などが主な役割で,2007年8月27日から同社のトヨタ会館に導入した。障害物を避けて目的地に向かう自律移動機能,指を使って色紙にサインをする機能,音声コミュニケーション機能などを備える。トヨタ自動車は,「家庭内での家事支援」「介護・医療支援」「製造・モノづくり支援」「近距離のパーソナル移動支援」の四つの領域をパーソナル・ロボットの適用分野と位置付け開発を進めているという。

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