メーカー別のエンド・ユーザーへの出荷台数シェア
メーカー別のエンド・ユーザーへの出荷台数シェア
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 米Gartner, Inc.は2007年第2四半期における携帯電話機の世界市場調査の結果を発表した(発表資料)。エンド・ユーザーへの出荷台数は対前年同期比17.4%増の2億7087万台だった。アフリカ,南米,アジア・太平洋といった新興市場が牽引した。一方,2007年第1四半期に減速した西欧,北米などの成熟市場は,第2四半期に上向いたという。

 メーカー別のエンド・ユーザーへの出荷台数を見ると,上位5社のうち2位の米Motorola Inc.だけが,前年同期から出荷台数およびシェアを減少させた。Motorola社の出荷台数は対前年同期比21.9%減の3949万台。シェアは同7.3ポイント減の14.6%。Gartner社によれば,Motorola社の第2四半期は製品構成が若干古びたことにより,需要が低迷した。その結果,価格を下げることで在庫を減少させようとしたが,これが販売店からの売上高の減少につながったという。Gartner社は,Motorola社の出荷台数シェアが20%近くまで回復するには,製品構成を大幅に変更する必要があると分析する。

 首位はフィンランドNokia Corp.。対前年同期比28.6%増の9996万台を出荷した。シェアは同3.2ポイント増の36.9%。上位機種の販売が好調だった。特に,「Nokia N95」の市場投入は同社の携帯電話機の平均販売価格を上昇させたとする。

 3位は韓国Samsung Electronics Co., Ltd.で,出荷台数は対前年同期比40.5%増の3619万台。シェアは同2.2ポイント増の13.4%。「Ultra Edition II」シリーズ製品が同社の成長に貢献したという。同社は,エンド・ユーザーへの出荷台数が3位だったものの,販売店への出荷台数はMotolora社を抜いて2位となった。以下,英Sony Ericsson Mobile Communications AB,韓国LG Electronics,Incと続く。出荷台数はそれぞれ2432万台,1843万台,シェアは9.0%と6.8%である。

 また,米Apple Inc.は,第2四半期が終了する2日前に「iPhone」の発売によって北米市場に参入した。同社の参入は脚光を浴びたが,Gartner社は「iPhone発売による北米市場への影響を正しく評価するには,第3四半期まで待つ必要がある」とした。

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