「有機ELを意識した発表だ」――。2007年8月22日に,次世代型液晶テレビの試作品を披露したシャープの片山幹雄社長は,発表の狙いを率直にこう打ち明けた。 次世代の薄型テレビとして,現在,有機ELテレビに脚光が集まっている。ソニーや東芝が,相次いで製品化を宣言したためである。この現状に,片山氏はじくじたる思いがあったという。「液晶技術の進化は,まだまだ6合目の段階。まだまだ進化する。次世代ディスプレイの本命は有機ELだと評価する論評は,現在の液晶と比較して議論しているに過ぎない」(片山氏)。液晶技術がまだまだ進化することをアピールするために,今回,試作品の発表に踏み切ったというわけだ。
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