世界におけるPDPパネルの出荷台数と出荷金額の予測
世界におけるPDPパネルの出荷台数と出荷金額の予測
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 米iSuppli Corp.は,PDPパネルの世界市場の予測を発表した(発表資料)。

 PDPパネルは現在,液晶パネルとの競合によって平均販売価格が下落しているものの,民生向けおよび産業向け市場の両方で,出荷金額,出荷台数ともに成長している。2006年のPDPパネル市場の出荷金額は77億米ドル。2007年は対前年比11.8%増の86億米ドルを見込む。2008年は50型以上のパネルの増産などによって出荷金額がさらに増加し,同18.5%増の102億米ドルになると予測する。しかし,競争の激化や継続的な価格下落などによって,出荷金額は2008年をピークとして減少を始め,2011年には87億米ドルまで減少するという。一方,PDPパネルの出荷台数は増加を続けると見る。2006年の出荷台数は1000万台だが,その後年平均18.6%で成長し,2011年には2360万台に達するという。

 iSuppli社はPDPパネルの価格下落の要因として,メーカー間の競争やPDPパネル工場の大型化による生産効率の向上,製造プロセスの改善,パネル材料のコスト低下,液晶テレビおよび背面投射型プロジェクターとの競合の激化を挙げる。

2007年第1四半期は韓国メーカーがシェアを拡大

 2007年第1四半期におけるメーカー別の出荷台数シェアを見ると,首位は松下電器産業。31.5%のシェアを占めた。2位は韓国LG Electronics Inc.の24.7%,3位は韓国Samsung SDI Co.,Ltd.の22.9%である。韓国メーカー2社は2006年第4四半期にシェアを減少させたが,2007年第1四半期に再びシェアを拡大した。iSuppli社によれば,PDPパネル・メーカーの中で,松下電器産業は生産能力を拡大しようとしている唯一のメーカーだという。その他のメーカーは,液晶テレビとPDPテレビの競合によって,PDPテレビの売り上げがどう反応するか様子を見ているとする。iSuppli社は,「消費者はPDP製品の形状や手ごろな価格などに興味を持っている。PDPパネル・メーカーが市場で勝ち残るには,液晶パネルとの競争に耐えることが必要」と分析した。

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2007年第1四半期におけるメーカー別の出荷台数シェア
2007年第1四半期におけるメーカー別の出荷台数シェア
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