図1 パイオニアが発売するPDPテレビ「KURO」シリーズ
図1 パイオニアが発売するPDPテレビ「KURO」シリーズ
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 パイオニアは2007年8月2日,PDPテレビの新シリーズ「KURO」を販売することを発表し,高価格帯の製品に注力していく戦略を打ち出した。暗所コントラスト比2万対1とするなどして画質の良さをアピールする(Tech-On!関連記事)。価格はいわゆるフルHD(1920×1080画素)の60型で99万円であり,画面サイズが同じ松下電器産業の製品などと比べて「設定価格は50%程度高い」(パイオニア)という。

 パイオニアは2007年度第1四半期の決算で,「販売台数を増やすよりも,平均単価を維持する」ことに注力する戦略を語っていた。今回の製品はこの戦略を反映したものである。PDPテレビ市場では単価の下落が続いている。しかし同社では,単価の高いフルHDの製品の占める割合が約20%まで増えるため,前年から3%増の単価にできる見通しだという。

 現在,世界のPDPテレビ市場で同社のシェアは松下電器産業や韓国LG Electronics社,韓国Samsung SDI社に続く第4位。シェアがトップで年間500万台の販売目標を掲げる松下電器産業に比べると,パイオニアの販売目標は72万台と約1/7である。

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