富士フイルムは,2007年8月下旬より順次発売するデジタル・カメラ3機種を発表した(ニュース・リリース1,2,3)。1200万画素のコンパクト機「FinePix F50fd」,5倍ズームの薄型機「FinePix Z100fd」,光学18倍ズーム機「FinePix S8000fd」である。
いずれの機種も,CCDシフト式の手振れ補正技術を搭載する。このほか,顔認識技術「顔キレイナビ」,xDピクチャーカードとSDメモリーカードの両対応スロットを持つ。
ISO6400のコンパクト機「F50fd」
F50fdの特徴は,新たに開発した「スーパーCCDハニカムHR」の第7世代品を搭載したこと。CCDのサイズは1/1.6型。画素ピッチを従来の2.26μmから2.01μmに狭めたことで,有効画素数を1200万に高めた。画素ピッチを狭めると一般に感度が落ちるが,富士フイルムはセルの電極やカラー・フィルタを薄型化することで光量を増やし,従来と同等の感度を維持した(図4)。感度はオートでISO1600まで,マニュアルでは最高でISO6400(画素数は300万に制限)まで対応する。
顔認識機能「顔キレイナビ」にも改良を加え,横を向いた顔や斜めに傾けた顔も認識できるようにした。横顔は左右それぞれ90度,斜めに傾けた顔は左右それぞれ135度まで検出できる。
3倍の光学ズームを備える。焦点距離は35mmフィルム換算で35mm~105mmである。外形寸法は92.5mm×59.2mm×22.9mm,撮影時の重さは174gである。2007年8月下旬から順次発売する。店頭予想価格は4万5000円前後。
斜めスライドの「Z100fd」
女性ユーザーをターゲットにした薄型機「FinePix Z100fd」の特徴は,レンズ保護板を斜めにスライドできるようにしたこと。これにより,レンズとフラッシュを保護板で同時に隠せるようになり,「スリムな携帯電話機のような外観を実現できた」(説明員)。
CCDの有効画素数は800万画素で,サイズは1/2.5型。感度は最高でISO1600である。5倍の光学ズームを備え,焦点距離は35mmフィルム換算で36mm~180mmである。外形寸法は92.0mm×55.7mm×19.8mmで,撮影時の重さは155g。2007年9月上旬から順次発売する。店頭予想価格は4万円前後である。
91.8倍ズームの「S8000fd」
「FinePix S8000fd」は,ズーム・レンズの倍率を18倍に高めたのが特徴。35mmフィルム換算で27mm~486mm相当となる。5.1倍のデジタル・ズームと合わせて91.8倍のズーム再生が可能となる。EVFは23万画素の0.24型品で,60フレーム/秒で表示できる。
CCDの有効画素数は800万画素で,サイズは1/2.35型。感度は最高でISO6400(画素数は400万に制限)である。外形寸法は111.3mm×78.2mm×79.3mmで,撮影時の重さは505g。2007年9月上旬から順次発売する。店頭予想価格は5万円前後である。