ケータイをかざして,認証などの処理を済ませる
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NFCモジュールの例
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開発を進めている小型モジュールの仕様
開発を進めている小型モジュールの仕様
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 トッパン・フォームズは,東京ビッグサイトで開催中の「ワイヤレスジャパン2007」において,非接触ICタグとBluetoothを組み合わせたアプリケーションを実演した。

 FeliCa機能およびBluetooth機能を備える携帯電話機を使い,ノート・パソコンと携帯電話機との間で,Bluetoothによる無線データ通信のリンク設定を,FeliCaを使って簡易に済ませるという手法である。トッパン・フォームズは非接触ICタグの読み取り用モジュールの開発や,ソフトウエアの開発を手掛けている。今後こうした使い方が増えると見て,パソコン・メーカーなどへの採用を働きかけていく考え。

カーナビへの応用も

 非接触ICタグの読み取り側(リーダ側)には,トッパン・フォームズが開発したUSBドングル型のリーダを利用する。FeliCaおよびMifare(Philips社の非接触ICタグの方式)の両方と互換性のある近接無線規格「NFC(near field communication)」仕様に準拠するモジュールである。

 会場では,携帯電話機のカメラで撮影した静止画データを,ノート・パソコンに伝送する設定で実演した。通常の場合,携帯電話機で撮影した後,ノート・パソコンと携帯電話機の間のBluetoothリンクを設定するためにいくつかの面倒な手順を踏む必要がある。今回の実演では,携帯電話機で撮影後に,USBドングル型のリーダに端末をかざすだけで,ノート・パソコンに撮影データを伝送した。端末の認証などの処理をNFCで瞬時に済ませ,画像データそのものの送信にはBluetoothを使う。「認証などの設定が省けることで,使い勝手が大幅に高まる」(トッパン・フォームズ)。

 トッパン・フォームズは,今後こうした機能を,Bluetoothヘッドセットやカーナビなどにも組み込んで行きたいとしている。「カーナビと携帯電話機の間でBluetoothのリンク設定をする手間を軽減できる。またヘッドセット利用時の認証も,NFCと組み合わせれば容易になる」(トッパン・フォームズ)。同社はこうした組み込み用途を目指し,miniSD型など小型のNFCモジュールの開発も進めており,会場で試作品などを出展している。

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