シャープは,同社の特許を侵害しているとして,台湾HannStar Display Corp.と関連会社台湾Hannspree Inc.および米Hannspree California Inc.を提訴した。シャープが保有する液晶パネル技術に関わる特許4件をHannStar Display社らが侵害しているとして,米国テキサス州東部地区連邦地方裁判所に訴えたもの。シャープは,HannStar Display社による特許侵害の中止および損害賠償,HannStar Display社の液晶パネルを使用した液晶モニターと液晶テレビの販売の差し止め,陪審による裁判を求めている。Hannspree社とHannspree California社は,HannStar Display社が製造した液晶パネルを使用した液晶モニターと液晶テレビを米国で販売している。

 シャープが侵害されているとする特許の米国特許番号は,「5,280,372」「5,760,855」「5,852,485」と「5,907,376」。

 シャープとHannStar Display社は2003年1月に,パソコン向けの液晶パネルに関する特許のライセンス契約を結んでいる。だが,このライセンスは2006年12月31日に失効している。加えて,HannStar Display社はライセンス失効前に,ライセンス契約に基づく特許使用料の支払いをシャープに済ませていないという。これらを受けて,シャープは2006年1月,日本の東京地方裁判所にHannStar Display社を提訴した。東京地方裁判所は2006年12月,シャープに有利な裁定を下したが,HannStar Display社は日本の知的財産高等裁判所に控訴した。同訴訟は,現在係争中である。

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