HOYAは2007年5月31日,ペンタックスを子会社化することを正式に発表した。ペンタックス株式の過半数の取得を目指し,2007年6月上旬に公開買い付けを行う。買い付け価格は1株当たり770円(5月31日の同社株の終値は776円)。この買い付け後に,HOYA株式を対価にした株式交換でさらに持ち株比率を高めて完全子会社化する計画だ。ペンタックスはこの統合に賛同を表明している。

 両社は2006年12月,経営を統合することで基本合意したが,ペンタックス内部で抵抗の動きが出て2007年4月には合併断念を発表,合併を主導してきたペンタックス代表取締役社長執行役員の浦野文男氏が社長を辞任した(Tech-On!関連記事1同2)。

 経営統合での合意を受け,ペンタックスは再び社長交代を発表した。浦野氏の後任の綿貫宜司氏に代わり,執行役員コーポレートセンター経営企画統括部長の谷島信彰氏が2007年6月27日付で社長に就任する。加えて同日付で,HOYAグループから取締役が2人,派遣されることが決まっている。浦野氏と綿貫氏はともに取締役を退任する。