図1 15品種そろったKDDIの夏モデル
図1 15品種そろったKDDIの夏モデル
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図2 防水機能を備えたワンセグ端末「W53SA」
図2 防水機能を備えたワンセグ端末「W53SA」
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図3 EXILIMケータイ「W53CA」
図3 EXILIMケータイ「W53CA」
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図4 ウォークマン ケータイ「W52S」
図4 ウォークマン ケータイ「W52S」
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図5 クリアスクリーンを採用したワンセグ端末「W53T」
図5 クリアスクリーンを採用したワンセグ端末「W53T」
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 KDDIと沖縄セルラーは2007年5月22日,auブランドの携帯電話機を15機種発表した。2007年6月上旬から順次発売する(KDDIの発表資料)。ワンセグ対応の端末を7機種追加したほか,515万画素のカメラを搭載しカシオ計算機のデジタル・カメラ「EXILIM」のブランドを冠した端末,2Gバイトのメモリを搭載した「ウォークマン ケータイ」の第2弾の端末などをそろえた(図1)。

お風呂でのワンセグ視聴を想定

 ワンセグ端末は,防水機能を備えた「W53SA」「W52CA」,折り畳み時の厚さが薄い「W52SH」「W53T」「W52SA」,多数の機能を備える「W54T」「W52H」がある。今回の7機種を加えると,既存機種を加えてauブランドのワンセグ端末は21機種に達した。

 防水機能を備えた機種は,入浴中にワンセグを楽しむなど「ながら視聴」といった使い方を想定した(図2)。薄型にした品種は,いずれも2.8型のWQVGA(400×240画素)対応の液晶パネルを搭載する。W52SHが厚さ17.6mm(最薄部)。約2.8型のモバイルASV液晶パネルを搭載する。W53Tは厚さ18.0mm(同)。東芝の液晶テレビ「REGZA」などの画像処理技術を採用した。W52SAは厚さ18.7mm(同)。IPS液晶パネルを使う。多数の機能を備える品種では,W54Tが約3型のWVGA(800×480画素)の液晶パネルを搭載する。ここでもREGZAの画像処理技術を盛り込む。有効画素数324万画素のカメラを搭載する。W52Hは約2.9型でWQVGA対応のIPS液晶パネルを積む。画像処理には,日立製作所の液晶テレビ「Wooo」の画像処理技術を応用した。

EXILIMの画像処理機能やFMトランスミッター内蔵など

 EXILIMやウォークマンのブランドを使う端末は,デジタル・カメラや携帯型音楽プレーヤを主役として,通信機能を前面に押し出していない。「auの名前がちょっと隠れる形」(KDDI 執行役員 コンシューマ事業統括本部長 高橋誠氏)になっている。EXILIMブランドを冠した「W53CA」は,515万画素のカメラや28mmの広角レンズを搭載する(図3)。EXILIMが搭載する画像処理エンジンを応用した「EXILIMエンジン for Mobile」を使い,縦/横/回転ぶれを補正する「6軸手ぶれ補正」,撮影シーンに応じてきれいな写真を撮れるようにする「ベストショット機能」などを実行する。折り畳み時の端末の厚さは最薄18.9mm。筐体を薄くするため,光学ズームの搭載は見送ったという。

 ウォークマンのブランドを用いる「W52S」は,音楽データ保存用に2Gバイトのメモリを搭載する(図4)。約110時間の連続再生が可能。FMトランスミッターを内蔵しており,自動車内でカー・オーディオに音楽データを送信して再生させることも可能。

液晶パネルと透明カバーの密着で,光の乱反射を抑制

 ワンセグ端末であるW53TとW54Tでは液晶パネルと,液晶パネルを保護する透明カバー(今回は強化ガラス)を密着させて,光の乱反射を抑えて明るさやコントラスト比を高める「クリアスクリーン」を採用した(図5)。従来,液晶パネルと透明カバーの間には0.数mmのすき間があり,光の乱反射の原因になっていた。

 密着方法についてKDDIは明らかにしていないが,ソニーケミカル&インフォメーションデバイスが2007年4月に発表した光学樹脂を用いているとみられる(Tech-On!関連記事)。なお,KDDIらと同日に携帯電話機の新機種を発表したソフトバンクモバイルの製品ラインアップには,クリアスクリーンを採用した東芝製の端末「912T」「814T」がある(ソフトバンクモバイルの発表資料)。この2機種ではソニーケミカル&インフォメーションデバイスの光学樹脂を用いていることを,ソフトバンクモバイルは明らかにしている。