米Fairchild Semiconductor Corp.は,同社の特許権を侵害しているとして,台湾Alpha & Omega Semiconductor, Ltd.(以下,AOS社)を提訴した。AOS社のパワー・トランジスタ製品が,Fairchild Semiconductor社が保有する米国特許のうち少なくとも4件を侵害すると主張している。同社が侵害されたとする米国特許番号は,「6,429,481」「6,521,497」「6,710,406」「6,828,195」。同社は損害賠償およびAOS社製品の米国における販売と輸入の差し止めを求めている。

 Fairchild Semiconductor社は,問題となった特許に関して2005年からAOS社と協議を始め,ライセンス契約を締結しようとしてきたという。しかし,2007年5月18日付けでAOS社が,「Fairchild Semiconductor社の製品がAOS社の特許を侵害している」とする訴えを起こしたと発表。Fairchild Semiconductor社は「AOS社がこの件を法廷に持ち込むことを選択したので,やむを得ず同じ方法で応えた」としている。Fairchild Semiconductor社は,「ライセンス契約に合意することが望ましいと考えているが,必要に応じて法廷で争い,知的所有権を守る」と説明している。

 なお,AOS社がFairchild Semiconductor社に侵害されていると主張した特許に関してFairchild Semiconductor社は,それらの特許が無効か,または特許侵害をしていないと確信したと話す。