取締役社長の箕浦輝幸氏
 ダイハツ工業の2006年度(2006年4月~2007年3月)決算は2ケタの増収増益を達成した。連結売上高は前年度比21.5%増の1兆6371億2400万円,営業利益は同11.8%増の543億7300万円である。

 国内向け軽自動車の販売台数は過去最高の62万1000台となり,初めて市場シェアで首位に立った。これまで同市場の首位は33年にわたってスズキが維持していたため,34年ぶりの首位交代である。2007年3月に創立100周年を迎えたダイハツにとって,業績においても2006年度は大きな意味を持つ年になった。

 取締役社長の箕浦輝幸氏は,軽自動車の国内販売首位について「うれしいことだが,あくまで目標は売り上げを拡大すること。市場シェアは目標にしていない。スズキに限らず,自動車メーカー各社,軽自動車に力を入れてきており,競争は激化しているが,今後も当社としてはシェア獲得のためにいろいろな手を使うといったことは考えていない。シェアは後からついてくるもの」とした。

 2007年度(2007年4月~2008年3月)は軽自動車の国内市場規模を,2006年度の203万台に対して198万台とみており,ダイハツとしては62万台を販売目標に据えている。連結売上高は前年度比0.2%増の1兆6400億円,営業利益は同10.8%減の485億円を見込む。通期の減益は6年ぶりのことになる。同社は減益について,車種構成の変動や為替差損,税制改正に伴う減価償却費の増加を理由に挙げている。

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