米Texas Instruments Inc.(TI)の2007年1月~3月期決算は減収減益だった。売上高が前年同期比3%減の31億9100万米ドル,営業利益が同5%減の6億8000万米ドルである(発表資料)。直前四半期比でも8%の減収,11%の減益。同社の業績は過去数年にわたって拡大基調で,売上高と営業利益がともに前年実績を下回るのは2002年1月~3月期以来,20四半期ぶりだ。

 業績悪化について同社は,半導体市場の在庫調整の影響を受けて売り上げが落ち込み,それに伴って利益も減ったと説明する。President and CEOのRich Templeton氏は「2006年下期から続いた在庫調整はこの1月~3月期で終わった。受注は回復しており,当社の業績も4月~6月期は1月~3月期の実績を超えるはず」と話す。

 受注高は32億米ドルで,前年同期に比べると3億3900万米ドル少ないものの,直前四半期からは1億2800万米ドル増えている。在庫金額は2007年3月末時点で14億1000万米ドルとなり,2006年12月末時点から2800万米ドル減少した。需要が減退していた携帯電話機向けDSPなどの在庫を減らしたという。

 2007年4月~6月期は,売上高33億2000万~36億米ドル,1株当たり利益0.39~0.45米ドルを見込む。この予想に沿えば,前年同期に対しては減収減益になるものの,直前四半期に対しては増収増益になる。

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