米NextWave Wireless Inc.傘下の米PacketVideo Corp.は,米QUALCOMM Inc.が推進する携帯機器向け放送サービス仕様「MediaFLO」に対応するメディア・プレーヤの試作機を「NAB2007」に出展した(発表資料)。この試作機はマイクロプロセサとして米Texas Instruments, Inc.製のSoCを採用しており,他社製のマイクロプロセサとQUALCOMM社のMediaFLO向けチップセットを組み合わせた最初のMediaFLO端末であるとする。
PacketVideo社の試作機は,OSとしてLinuxを採用する。携帯電話機能は備えておらず,本体は映像ストリームの復号化処理と,番組ガイドの表示機能などを実行する。MediaFLOの映像信号を受信するアンテナはクレードルに内蔵した(図1)。QUALCOMM社は「この試作機がさまざまな機器にMediaFLO受信機能を搭載できることを実証した」と説明する。
QUALCOMM社はNAB2007で,この端末のほかに同社が開発したMediaFLO受信専用端末の試作機(図2)や,中国Amoi Electronics Co., Ltd.が開発したMediaFLO対応携帯電話機の試作機(図3)を出展していた。いずれも,2007年3月に開催された「CTIA Wireless 2007」で初めて出展したものである。