神戸製鋼所と米Micron Technology, Inc.は,両社の合弁会社であるKMTセミコンダクターの体制を今後どのようにしていくかに関して協議を進めている。今後もDRAMで競争力を維持し続けるには0.13μmへの微細化や300mmへの大口径化に向けて1000億円規模の投資が必要であり,これにどのように取り組んでいくかを早急に決める必要があるからである。

 現在進めている協議では,(1)神鋼が保有するKMTセミコンダクターの株式をMicronに売却してMicronの100%子会社にする,(2)神鋼とMicronの出資比率を変更する,(3)DRAM以外の事業に進出する,など各種の体制が検討されている。KMTセミコンダクターは,1999年が40~50億円,2000年が200億円前後と利益を上げているが,それ以前は3年連続で百億円規模の赤字を出している。2001年以降は再びDRAM市況が悪化する可能性が出てきており,その中で競争力を維持するためには0.13μmへの微細化や300mmへの大口径化に向けて1000億円規模の投資が必要である。これをどうするかが緊急課題に浮上してきた。