日立製作所は,ホワイトカラーの知的生産性を向上させる「ワークスタイル改革ソリューション」の提供を2007年4月11日に開始した。日立グループで実践している,ホワイトカラーの業務形態や業務環境の改革ノウハウを体系化したものである。これに先立って2006年11月,日立コンサルティングが本社を移転するのに際して導入した例を今回,報道陣に公開した。

 同ソリューションの柱は3つある。(1)顧客が改革ビジョンを策定するコンサルテーション「Work Value」,(2)IT機器やオフィス家具などの導入サポート「Work Tool」,(3)オフィス移転と工事や通信設備や施設管理などの運用サービス「Work Place」である。これら3つをまとめて提供することで,顧客に合わせた業務環境を構築する。

 日立グループでは2007年4月までに,前述の日立コンサルティングのほか,日立製作所の7事業部,日立総合研究所など,総計6000人を超える職場で,この手法によるワークスタイル改革を実現したとする。これによって,営業部門ではフロアスペースおよび紙文書をそれぞれ従来の3分の2に減らしたほか,顧客との折衝時間は30%増やせたという。

 ポイントとなるのは,席を固定せずに自由な席で仕事をするフリーアドレス制,そして席が替わっても電話が着信するIP電話,データをサーバ側に持つシン・クライアント端末である。今回公開された日立コンサルティングの新オフィス(東京都港区品川)では,こうした制度,機器を取り入れたオフィスを見ることができた。

 日立製作所では,ワークスタイル改革ソリューションにより2010年度までに累計120億円を売り上げることを目標にしている。

動画 「日立製作所のワークスタイル改革ソリューションのコンセプトと,これを導入した日立コンサルティング」(約1分32秒)
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