左からアルバック代表取締役社長の諏訪秀則氏,UMC名誉副董事長の宣明智氏,NexPower Technology社総経理の王修銘氏
左からアルバック代表取締役社長の諏訪秀則氏,UMC名誉副董事長の宣明智氏,NexPower Technology社総経理の王修銘氏
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 Siファウンドリ大手の台湾United Microelectronics Corp.(UMC)は,子会社の台湾NexPower Technology Corp.を通じて太陽電池の生産に乗り出す。そのために20億台湾ドルを投じて,薄膜Si太陽電池の製造ラインを台湾の新竹市に構築する。まず2008年第1四半期に年産12.5MWで生産を開始し,その後「なるべく早い時期に年間生産能力を100MWに高める」(NexPower Technology社)計画である。

 UMCとNexPower Technology社は,アルバックから薄膜Si太陽電池の製造ラインを一括購入する。アルバックとの契約には,太陽電池製造に関るすべての製造装置のほかに,ラインの立ち上げや生産指導なども含まれている。製造ラインは1.1m×1.4mの基板サイズに対応する。当初はアモルファスSi太陽電池を生産するが,将来は微結晶SiとアモルファスSiのタンデム構造の太陽電池の生産も予定している。

 アルバックが薄膜Si太陽電池の製造ラインを一括受注するのは初めてという。同社は成長著しい太陽電池市場に注力するために,2007年夏までに同社の茅ヶ崎工場内に薄膜Si太陽電池の試作ラインを構築する。試作ラインでの実証実験を通じてNexPower Technology社の製造ラインの立ち上げを支援するとともに,タンデム構造の太陽電池の開発を進めてNexPower Technology社に移管する。