米Gartner社によれば,世界の半導体ユーザー上位10社が2006年に消費した半導体は全消費額の約1/3を占め,対前年比9%増の840億米ドルとなった(発表資料)。2005年の上位10社による半導体消費額は770億米ドルだった。

 半導体の消費額が最も大きかったのは,米Hewlett-Packard Co.で約120億米ドル。2,3位はフィンランドNokia Corp.と米Dell, Inc.で,両社とも首位との差は5億米ドル以内だった。4位以降は韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.,ソニー,米Motorola,Inc.,独Siemens AG,東芝,韓国LG Electronics Inc.,米Apple,Inc.の順で続く。

 Nokia社,Motorola社,Siemens社は,携帯電話機や通信分野の成長によって,消費額を大きく増加させたという。また,データ・プロセシング事業と通信事業のメーカーの半導体消費額は,上位メーカーによる消費全体の75%を占めているという。Gartner社の予備調査によれば,上位メーカー10社の平均の半導体消費額は2005年の77億米ドルから増加し,84億ドルとなったという。

 上位10社は,大型の通信装置から工業複合企業体まで多くの事業分野に散らばり,さまざまな製品を手掛けている。Nokia社,HP社,Dell社は一業種に専念する企業で,携帯電話機やパソコン,サーバーなどを手掛ける。ソニーは主に家電だが,自動車向け製品やデータ・プロセシング製品も販売する。Apple社は携帯型メディア・プレーヤーの売上げを急激に伸ばし,幅広い製品構成で,2006年に初めて上位10社入りした。