液晶テレビの売上高のブランド別シェア
液晶テレビの売上高のブランド別シェア
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テレビ市場全体の出荷台数の製品ブランド別シェア
テレビ市場全体の出荷台数の製品ブランド別シェア
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テレビ市場全体の売上高の製品ブランド別シェア
テレビ市場全体の売上高の製品ブランド別シェア
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 米DisplaySearch社は,2006年第4四半期の世界テレビ市場の調査結果を発表した(発表資料)。調査によると,2006年第4四半期のテレビの出荷台数は対直前期比26%増,対前年同期比1%減の5760万台となった。売上高は過去最高額を記録し,対直前期比24%増,対前年同期比15%増の308億米ドルとなった。

 テレビの平均価格は,フラットパネル・テレビへの移行が進んでいるため,対前年同期比16%増の534米ドルだった。ただし,液晶テレビとPDPテレビの平均価格は,前年同期と比べてそれぞれ21%減,29%減であった。フラットパネル・テレビの価格下落に伴って需要は増加しており,フラットパネル・テレビの占める割合は出荷台数ベースで対前年同期比19ポイント増の38%,売上高ベースで同16ポイント増の73%となった。

 出荷台数の製品ブランド別シェアを見ると,韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.が11.6%のシェアを占め,2四半期連続して首位にたった。2位は9.4%の韓国LG Electronics,Inc.(以下LGE社),3位は8.8%の中国TCL Thomson Electronics Corp.となったが,両社はともに直前四半期に比べてシェアを落とした。4位は7.2%のオランダRoyal Philips Electronics NV(以下Philips社),5位は7.0%のソニーで,この両社はシェアを伸ばした。

 売上高のシェアをみると,Samsung社が14.4%のシェアを占め,4四半期連続して首位を維持した。しかし,第4四半期は6四半期連続で拡大していたシェアを落とした。また,北米市場では1080p対応の製品でシェアを伸ばしたソニーに首位を明け渡した。松下電器産業は直前四半期の3位から5位に後退し,直前四半期に4位と5位だったLGE社とPhilips社が3位と4位に順位を上げた。

液晶テレビは売上高でソニーが首位に

 液晶テレビの第4四半期の出荷台数は対前年同期比117%増の1860万台となり,テレビ市場全体の32%を占めた。売上高は72%増加した。2006年通年の出荷台数は対前年比119%増の4640万台で,テレビ市場全体の24%を占めた。売上高は,前年と比べて17ポイント増加し,市場全体の49%を占めた。

 液晶テレビの第4四半期の売上高のブランド別シェアを見ると,ソニーが17.4%で首位に立った。大型液晶テレビと1080p対応製品で強さを発揮した。2位のSamsung社は15.0%のシェアを占める。3~5位の順位に変動はなく,3位がシャープ,4位がPhilips社,5位がLGE社となった。3~5位の中ではPhilips社のみがシェアを伸ばした。通年でみると,ソニーが16%のシェアを獲得して初めて首位になった。2位は15%のSamsung社,3位が11.5%のシャープである。2006年は液晶テレビの売上高において,シャープが初めて首位を逃した年となった。

 出荷台数のシェアをみると,Samsung社が14%で首位を維持。2位が13%のPhilips社,3位が12%のソニー,4位が10%のシャープ,5位が7%のLGE社となる。通年では,同じくSamsung社が13.4%で首位,2位が13.0%のPhilips社,3位が11.6%のソニー,4位が11.3%のシャープ,5位が7%のLGE社となる。

2006年第4四半期のPDPテレビの売上高は4%減に

 PDPテレビの第4四半期の売上高は対前年同期比4%減の50億米ドルとなった。平均販売単価は対前年同期比で29%下落し,1643米ドルだった。2006年通年では,PDPテレビの出荷数は対前年比57%増の920万台となった。売上高は同22%増の185億米ドルとなったが,平均販売単価は前年と比べて22%下落した。

 第4四半期のブランド別シェアは,出荷台数と売上高ともに松下電器産業が首位,2位はLGE社,3位はSamsung社,4位はPhilips社,5位が日立製作所,6位がパイオニアとなった。松下電器産業は出荷台数で32%,売上高で33%のシェアを占めた。通年の売上高のシェアは,松下電器産業が29%,LGE社が16%,Samsung社が14%,Philips社が10%,日立製作所が8%,パイオニアが7%となった。