米iSuppli Corp.が2006年の世界のNORフラッシュ・メモリ市場の調査結果を発表した(発表資料)。調査によれば,2006年のメーカー別シェアでは米Spansion Inc.が米Intel Corp.を抜き,首位に立った。Spansion社は対前年度比4.3ポイント増の30.4%を占めた。Spansion社の2006年のNORフラッシュ・メモリの売上高は,対前年比25.6%増の26億米ドルだった。

 2位のIntel社のシェアは,前年から4.8ポイント減少して24.2%となった。一方,3位の伊仏合弁STMicroelectronics社は前年から1.7ポイント増加の15.8%のシェアを占めた。上位5社には米Silicon Storage Technology Inc.と韓国Samsung Electronics Co. Ltd.が入り,2006年のNORフラッシュ・メモリ市場は上位5社で全体の売上高の81.1%を占めた。

 2006年のNORフラッシュ・メモリ市場全体の売上高は,2005年の79億米ドルから増加し85億米ドルだった。売上高が15.5%減少した2005年よりは安定した市場だったものの,2006年も市場のすべての分野で平均販売単価(ASP)は下落し,難しい市場となった。最も下落が顕著だったのは,NORフラッシュ・メモリの最大の市場である携帯電話機向けメモリだった。

 2006年第4四半期のNORフラッシュ・メモリ市場全体の売上高は,対直前四半期比3.3%増の22億ドルとなった。Spansion社は,第4四半期に同1.8%増の6億8700万米ドルを売上げ,5四半期連続の首位を記録した。しかし,この売上高はSpansionが予測した売上高である7億1500万~7億2000万米ドルに届かなかった。また,営業利益率で5割に達するという目標にも届かなかったという。Intel社の第4四半期の売上高は,対直前四半期比13.9%増の5億3100万米ドルとなった。