独Infineon Technologies AGは,米MasterCard Worldwide社の非接触型決済プログラム「MasterCard PayPass」に,スマートカード用マイコンの供給を開始した(発表資料日本語)。MasterCard PayPassプログラムは,台湾,マレーシア,オーストラリア,米国など13カ国で展開されている。

 現在,世界で流通している決済用カードは20億枚。IC内蔵の決済用カードは2006年に4億枚以上発行されていると推定され,このうちMasterCard社と米Visa社の決済プログラムに対応する非接触型カードは1700万枚という。米Frost & Sullivan社の市場調査によれば,非接触型決済用スマートカードの市場は今後5年で年平均63%の伸びが予想されるとしている。

 Infineon社のスマートカード用ICは,米国その他の電子パスポート,韓国の交通プロジェクト「T-Money」などに採用されている。同社は,スマートカード用IC市場で8年連続首位を堅持してきたと主張する。Frost & Sullivan社によれば,2005年の同市場におけるInfineon社のシェアは,数量規模10億8000万個のうち31%,金額規模19億米ドルのうち29%であるとした。


【訂正】記事掲載当初,MasterCard社とVisa社の決済プログラムに対応する非接触型カード発行数は「1700枚以上」としていましたが,正しくは「1700万枚」でした。お詫びして訂正します。記事の文面は修正済みです。