手前の2人がLG社の担当者,奥の2人がPRADAの担当者
手前の2人がLG社の担当者,奥の2人がPRADAの担当者
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LG社のブースにはPrada Phoneのコーナーが設けられている
LG社のブースにはPrada Phoneのコーナーが設けられている
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ブースに陳列されているPrada Phone
ブースに陳列されているPrada Phone
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 韓国LG Electronics Inc.とPRADAは,3GSM World Congressにおいて共同記者発表会を開催し,両社が2007年1月に発表した携帯電話機「The Prada Phone by LG(KE850)」について語った。Prada Phoneはタッチパネル方式の3型液晶パネルを備える携帯電話機で,PRADAブランドらしいスタイリッシュなデザインを特徴とする。

「スタイリッシュな携帯電話を実現したい」

 出席したPRADAの担当者は「PRADAがこのような場に姿を見せることはめったに無い」と前置きした上で「我々は,マーケティングだけ共同でやろうとか,一時的な広告キャンペーンで協業するというわけではない。今までに無く最も美しく,スタイリッシュな携帯電話機を作るという理想を共有している。携帯電話機の内部の設計のみならず,ユーザーの使い勝手まで含めて最高を追い求めた」と,Prada Phoneへの並々ならぬ意気込みを語った。

 続いてLG社の担当者も「スタイリッシュなデザインのプレミアムな携帯電話機が欲しいというユーザーに対して,その希望に応えられる端末を作りたかった。その意味でPRADAは,女性にも男性にも人気のある中性的なブランドであり,最も適したパートナーだった」(LG Electronics社Mobile Communications Overseas Marketing Division,Vice PresidentのChang Ma氏)と,なぜPRADAなのかについて説明した。さらに「これで終わりというわけではない。この端末のユーザーへのフィードバックを通じて,さらに魅力的な端末の開発を両社で進める計画だ」(LG社のMa氏)という。

 PRADA Phoneはイギリス,フランス,ドイツ,イタリアでまず販売を開始する。その後,香港や台湾,シンガポールで販売していくという。なお日本市場への展開については「日本市場はLGにとってもPRADAにとっても非常に重要である。我々は日本の携帯電話事業者に対して,携帯電話機の販売について議論していきたいと考えている。日本のユーザーからの強い働きかけがあることを期待する」(LG社)と語った。

 LG社は現在「Black Label series」と銘打つ高級志向の携帯電話機の販売に注力しており「Chocolate Phone」などの売り上げを伸ばしている。さらに今年は,Black Label seriesの最新機種で,金属製筐体や鏡面加工の液晶パネルなど高級感のある端末「Shine」の販売に力を入れている。「Shineは2007年中に500万台の販売を目指す」(LG社)。Prada Phoneもこうした高級機種戦略の一環である。LG社はこれら高級機を含め,2007年の総販売台数を7800万台と,昨年の6400万台から21%増加させることを目指している。