オリンパスの2006年4~12月の9ヵ月の決算は,前年同期と比べて2倍以上の営業利益を計上する好調な業績となった(発表資料)。売上高は対前年同期比5.1%増の7646億1900万円,営業利益は同103.9%増の778億6100万円だった。純利益は同185.0%増の405億1700万円である。内視鏡新製品の販売数の増加や,デジタル・カメラなどを扱う映像事業における販売単価の維持とコスト削減などにより,大幅な増益を達成したという。

 映像事業の売上高は,対前年同期比14.43%増の2211億1900万円だった。デジタル・カメラの新機種の売上げが伸びた。4~12月のデジタル・カメラの出荷台数は,対前年同期比14.3%増の720万台だった。

 医療事業の売上高は,対前年同期比17.0%増の2197億6000万円となった。国内でも海外でも内視鏡の販売が好調に推移したという。

 医療用検査機器や顕微鏡を扱うライフサイエンス事業の売上高は,前年同期と比べて15.3%の増収となったが,情報通信事業やその他事業は,前年同期より減収となった。

 同社は通期の業績予想を上方修正した。売上高は前回予想のまま1兆400億円に据え置いたが,営業利益を前回予想の900億円から940億円へ,純利益は380億円から430億円へ引き上げた。増益の要因は映像事業,医療事業の堅調な推移と売上原価率の低減により収益性が改善したことだという。

■国内企業の最新の決算はこちらからご覧いただけます。