いすゞ自動車は,2006年4月~12月の9カ月間の業績を発表した。売上高は前年同期比8.2%増の1兆2661億6700万円,営業利益は同44.4%増の856億3500万円と好調だ。自動車の販売台数は,トラックなどの販売が国内外で堅調に増加し,前年同期の32万7064台に対して33万9210台となった。販売金額は前年同期比8.5%増の7563億3000万円である。

 好決算の牽引役となったのは,中南米や中東アフリカといった,いわゆる「資源国」向けの輸出増だ。販売台数の増加もさることながら,こうした地域向けの平均単価の上昇が全社の大幅増益につながっている。「資源国はお金持ち。多少,単価が上がっても買ってくれる。いまや,利益率は国内市場向けと同等かそれ以上」(同社広報)という。

 国内市場は2002年に自動車NOx・PM法が施行されたことによる買い替え需要が一巡しつつあり,市況は厳しかったものの,同社としては大型車を中心に市場シェアを拡大して販売台数を伸ばした。4トン超の普通トラックの市場に占める同社のシェアは前年同期から0.9ポイント上昇して29.4%になった。10トン以上のトラクターでは,1.2ポイント上昇の25.5%である。

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