普及委員会の発足発表会に出席したメンバー。左から生島ヒロシさん,森永卓郎さん,眞鍋かをりさん。早見優さんはビデオでコメントを寄せた。生島さんと森永さんは,朝5時からそれぞれラジオ番組を持ち,しのぎを削っているという。
普及委員会の発足発表会に出席したメンバー。左から生島ヒロシさん,森永卓郎さん,眞鍋かをりさん。早見優さんはビデオでコメントを寄せた。生島さんと森永さんは,朝5時からそれぞれラジオ番組を持ち,しのぎを削っているという。
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委員会設立の趣旨を説明するヒートポンプ・蓄熱センター蓄熱専門委員会委員長の片倉百樹氏。
委員会設立の趣旨を説明するヒートポンプ・蓄熱センター蓄熱専門委員会委員長の片倉百樹氏。
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 財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターは,ヒートポンプ・蓄熱技術の普及・啓発を目的に「ヒートポンプ・蓄熱 普及委員会」を発足させた。空気の熱を利用して冷暖房を行ったりお湯を沸かしたりするヒートポンプ技術,さらに夜間電力で生み出した熱エネルギを蓄積して昼間に利用する蓄積技術が,地球温暖化防止・二酸化炭素排出削減の「切り札」と位置付け,そのメリットを広く普及させていく。そのために,キャスターの生島ヒロシさん,経済アナリストの森永卓郎さん,歌手の早見優さん,タレントの眞鍋かをりさんをメンバーに迎え,7月の「蓄熱月間」までを予定として広報活動を行っていく。

 ヒートポンプ・蓄熱センターは1986年に経済産業省管轄の公益法人として設立(設立当時の名称はヒートポンプ技術開発センター,1997年に現名称に変更)された。これまでも,ヒートポンプ・蓄熱システムの普及促進を行ってきたが,今回のような派手な取り組みは初めて。というのも,「京都議定書の第1約束期間に突入するのは2008年から。2007年から積極的に変えて(二酸化炭素の排出量を減らして)いかないと,間に合わなくなってしまう」(ヒートポンプ・蓄熱センター業務部長の石田浩一氏)からだ。

 同センターでは,業務用および家庭用の空調,給湯にすべてヒートポンプを利用した場合,2002年実績と比較して約1億tの二酸化炭素排出量を削減できると試算。これは,京都議定書目標達成計画で掲げる業務用,家庭用の目標値6100万tをはるかに上回る数字だという。すでに,ヒートポンプ・蓄熱システムは確立された技術であるため,この技術を広く知ってもらうことで,システム構築の勢いに拍車をかけることを狙うわけだ。

 普及委員会の具体的な活動としては,2007年1月31日から東京ビッグサイトで開催される「第31回 地球環境とエネルギーの調和展(ENEX2007)」において,メンバーによるトークショーを開催する。またその後は,雑誌やWebサイト上でメンバーと有識者による対談などを行っていく。