米Gartner, Inc.の発表した速報値によると,2006年第4四半期(2006年10~12月)の世界的なパソコン出荷台数は対前年同期比7.4%増の6735万台だったという(発表資料)。

 2006年第4四半期のメーカー別シェアは,米Hewlett-Packard Co.(HP社)が17.4%を獲得して首位に立った。出荷台数は,対前年同期比23.9%増の1168万台。HP社が首位に立つのは2期連続である。2位につけたのは米Dell Inc.。シェアは13.9%を占めたが,出荷台数は対前年同期比8.7%の減少となった。

 米国市場をみると,2006年第4四半期のパソコン出荷台数は,対前年同期比3.2%減の1600万台。2期連続の出荷台数減少となった。Gartner社によると,米国市場の減速は,主に家庭向け市場への出荷が予想を下回ったことによるという。2006年第4四半期は,ノート・パソコンの出荷台数が対前年同期比で20%以上増加したが,家庭向けのデスクトップ・パソコンの出荷台数は20%以上減少したという。

 2006年第4四半期の米国市場のシェアのトップは,Dell社。465万台の出荷で29.1%のシェアを獲得したものの,この値は過去4年間で最も低く,対前年同期比で17.3%減少した。2位はHP社で,対前年同期比16%増の405万台。25.3%のシェアを占めた。

 2006年通年の世界におけるパソコンの出荷台数は,対前年比9.5%増の2億3942万台。メーカー別シェアではDell社とHP社が共に15.9%を獲得し,約3800万台ずつを出荷した。東芝は富士通/富士通シーメンスをしのぎ,上位5位に入った。地域別に見ると,EMEA(欧州,中東,アフリカ)地域は,対前年比10.8%増の8030万台で最も大きな市場だった。アジア/太平洋地域と南米地域は成長率で世界の平均を上回ったが,米国地域は平均を下回った。

 日本市場の2006年のパソコン出荷台数は,対前年比3.3%減の1420万台となった。対前年同期比12.6%減の300万台となった第4四半期が足を引いた。第4四半期には,ビジネス向けの市場も個人向け市場も前年と比べて出荷台数が減少したという。

2006年第4四半期 世界のパソコン市場のメーカー別シェア
2006年第4四半期 世界のパソコン市場のメーカー別シェア
[画像のクリックで拡大表示]
2006年第4四半期 米国のパソコン市場のメーカー別シェア
2006年第4四半期 米国のパソコン市場のメーカー別シェア
[画像のクリックで拡大表示]
2006年 世界のパソコン市場のメーカー別シェア
2006年 世界のパソコン市場のメーカー別シェア
[画像のクリックで拡大表示]