米国のシンクタンクであるAllied Business Intelligence (ABI)社は,ハンドセットのロイヤルティーに関する調査レポート「Mobile Handset Royalties: Intellectual Property Rights Analysis for GSM, CDMA, WCDMA, HSDPA, LTE, WiMAX, and UMB Devices」を発表した。同レポートによれば,ハンドセット技術における高いロイヤルティーがハンドセット市場の障壁となるという。

 中でもWCDMAに関するロイヤルティーの割合が高く,同社のdirector of wireless researchのStuart Carlaw氏によれば,WCDMAハンドセットの平均的なロイヤルティーの割合は9.4%とコンシューマ機器においてメーカー側が受け入れる基準5%に比べて高いとする。そのほか同氏は,欧州の標準化団体ETSI(European Telecommunications Standards Institute)でのロイヤルティー交渉の不透明性が,ロイヤルティー支払いのベンチマーク確認を不可能にしていると指摘している。

 ABI社の調査によれば,世界のWCDMAに関するロイヤルティー収入は2006年に25億米ドル。全体的なハンドセットにおけるロイヤルティー収入は,2011年に100億米ドル以上になると予測する。