韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.の2006年第4四半期決算は,売上高が前年同期比1%増の15兆6900億ウォン,営業利益が同4%減の2兆500億ウォンだった(発表資料)。液晶パネルや携帯電話機の価格下落などにより利益率が低下している。


Samsung社におけるDRAMの設計ルール微細化の流れ
 半導体部門は,売上高が前年同期比7%増の5兆4200億ウォン,営業利益が同3%増の1兆6600億ウォンと増収増益だった。NAND型フラッシュ・メモリはビット換算の出荷量が前年同期の約2.5倍に成長した。価格の下落に対しては,MLC(multi level cell)技術や60nm世代のプロセス技術の採用を進めて製造コストを抑えることで利益率を確保している。DRAMの出荷量も前年同期から38%伸長。パソコンの個人向け需要が好調に推移したため,価格も落ちなかったという。

液晶パネル部門は大幅減益

 液晶パネル部門は,売上高は前年同期比6%増の3兆1800億ウォンと伸びたものの,営業利益は同23%減の3100億ウォンと落ち込んだ。出荷数量はパソコン向け,テレビ向けの両方で伸びたものの,価格が下落している。40インチ型の液晶テレビ向けパネルの平均単価は直前四半期の750米ドルに対して710米ドルまで低下した。

 通信部門の売上高は前年同期比6%減の4兆6500億ウォン,営業利益は同8%減の3500億ウォンだった。携帯電話機の販売台数は前年同期の2720万台に対して3200万台。販売単価は,台数比率の9割以上を占める海外向けの平均で4%,韓国国内向けの平均で1%低下した。2007年は薄型機種「Ultra Edition」シリーズの拡販などにより,2006年の1億1800万台に対して1億3300万台の販売を見込む。

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