富士キメラ総研はストレージ関連製品の市場調査報告の中で,次世代DVD機器(プレーヤ,レコーダの合計)の世界市場規模が2011年に台数ベースで3300万台,金額ベースで1兆1100億円に達するとの予測を発表した。

 2006年の市場規模(見込み)は,Blu-ray Disc機が4万台(41億円),HD DVD機が20万台(93億円)。富士キメラ総研では,2009年までは両規格陣営がそれぞれ市場を形成するものの,2010年以降は両規格に対応する機種に集約されていくと予測する。両規格対応機は韓国LG Electronics Inc.が既に開発,まもなく市場投入される見通しだ(Tech-On!関連記事)。こうした両規格対応機の市場は2008年に120万台(1050億円)程度に拡大する見込みという。

拡大つづくNANDフラッシュ

 NAND型フラッシュ・メモリの2006年の市場規模(見込み)は前年比20.3%増の1兆4600億円,2Gビット品に換算して24億個に達した。生産数量シェアでは韓国Samsung Electronics Co.,Ltd.が50%を占めて首位,次いで東芝/SanDisk連合,韓国Hynix Semiconductor Inc.となっている。2007年以降はパソコン向けの需要が加わり,市場は2011年に2兆6188億円,427億個(2Gビット品換算)まで拡大する見通しだ。

 ハード・ディスク装置(HDD)の2006年の市場規模(見込み)は前年比同1.8%増の3兆3380億円,数量ベースでは同13.1%増の4億2970万台となった。大幅な単価下落により金額の伸びが小さくなっている。市場シェアは首位の米Seagate Technology LLCが36%を占め,米Western Digital Corp.,米Hitachi Global Storage Technologies, Inc.,Samsung社,東芝,富士通が続く。今後は1.8インチ型HDDとNAND型フラッシュ・メモリの競合が激化するとみられる。NAND型フラッシュ・メモリに比べると伸び率はやや鈍いものの,2011年には市場は6億5400万台,4兆3277億円へ成長すると予測する。