ソニーは,インターネット上の無料映像コンテンツをストリーミング受信して同社の液晶テレビ「BRAVIA」に映し出すための専用端末「BRAVIA Internet Video Link」を開発した。HDTV映像の受信やテレビへの1080p出力に対応する。ソニーによれば,パソコンを使わずにインターネット経由でHDTV映像コンテンツをストリーミング受信できる専用端末の製品化は世界で初めてという。
同端末のコンセプトは,インターネット上に豊富にある高画質の映像コンテンツを,一般のテレビ・チャンネルと区別することなくシームレスに視聴することである。この端末をBRAVIAに接続すると,BRAVIAが備えるユーザー・インタフェース「XMB(クロス・メディア・バー)」上で,一般の放送チャネルに加えてストリーミング映像の視聴を選択できるようになる。このほか,RSSリーダー機能を利用することで,例えば最新の天気予報や交通情報などを表示することもできる。
この端末が備えるインタフェースは,1080pの映像出力に対応したHDMIと,テレビからの制御信号を受け取るためのUSBである。ソニーは,この端末を接続できるUSBポートを備えたBRAVIA「S3000シリーズ」を2007年春に発売し,その後に端末本体を2007年夏に発売する予定である。価格は未定。
AOLやYahoo!,Grouperがコンテンツを提供
ソニーは,同端末に映像コンテンツを配信する事業者として,米America Online, Inc.(AOL社),米Yahoo! Inc.,そして2006年8月に米Sony Pictures Entertainmentが買収したユーザー投稿型動画共有サービス企業である米Grouper Networks社と提携した。これらのコンテンツ事業者は,配信するコンテンツを自ら決めることができる。例えば,映画会社であれば最新の映画のプロモーション映像を配信したり,テレビ局であればコマーシャルを挿入した番組を配信したりできる。
再生する映像の符号化方式については,MPEG-2,VC-1,WMV,H.264など代表的な規格を網羅する予定。コンテンツ配信者は符号化方式をこれらの中から自由に選べる。