米Advanced Micro Devices,Inc.(AMD社)は米国時間2006年11月30日,個人用デスクトップ・パソコン向けの新プラットフォーム「Quad FX」を発表した(ニュース・リリース)。デュアルコア構成を採るマイクロプロセサ「AMD Athlon64 FX-70シリーズ」をメイン・ボードに2個載せる構成を採る。

 AMDが同プラットフォームの用途として想定するのは,ユーザー・インタフェースに3次元グラフィックス機能を多用する「Windows Vista Ultimate」を採用した個人用デスクトップ・パソコンである。このほか,ゲームやHDTV映像の編集/ストリーム受信など,マルチメディア機能を強化したパソコンへの採用を狙う。

 マイクロプロセサ間の接続には「DSDC(dual socket direct connect)」と呼ぶインタフェースを採用した。データ転送速度が高いのが特徴という。最大8個のCPUコアに対応できるので,2007年に登場予定の4個のCPUコアを集積したマイクロプロセサにも適用できる。

 同社はQuad FX対応プロセサとして「Athlon 64 FX-70/FX-72/FX-74」を発表した。このうちFX-70の出荷は2006年11月30日に米国で開始しており,2007年初期には全世界に向けて販売を開始する。

 同プラットフォームは計12個のSerila ATAインタフェースを持つほか,PCI Express対応のグラフィックス・カードを最大4個同時に搭載できる。これにより,最大で8個のディスプレイに画像を表示できる。