伊仏合弁のSTMicroelectronics社の2006年7月~9月期は,引き続き堅調な決算となった(発表資料)。売上高は直前四半期比で1%増の25億1300万米ドル,営業利益は同15%増の1億9400万米ドルだ。前年同期に比べると12%の増収,90%の増益になるが,成長率の高さは,2005年1月~3月期にいったん営業赤字に転落し,前年同期は回復期にあったため。前年10月~12月期以降,同社の業績は堅調に推移している。

 製品分野別では,同社の売上比率で1/4程度を占める「Micro, Power & Analog Groups」が前年同期比26%の増収,57%の増益と好決算に貢献した。売上比率で1/2を超える「Application Specific Product」も9%の増収,54%の増益と好調だ。

 売上比率で1/5程度を占める「Memory Product Group」は6%の増収となった。営業損益では1000万米ドルの黒字を計上した。前年同期は1700万米ドルの赤字だった。このように前年からみれば急回復しているものの,直前四半期に比べると減収減益となっている。同部門の主力製品であるフラッシュ・メモリの売り上げが7%落ち込んだことなどが響いた。

 2006年10月~12月期については,携帯電話機や自動車向け需要が減退する季節傾向から,売上高は直前四半期に対して-1~+5%程度の増減になると予測している。粗利益率は37±1%を見込む。前年同期に対しては4~10%程度の増収,粗利益率はほぼ同等になる見通しだ。

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