放送番組などの映像コンテンツをIPネットワークで配信するための技術や運用ルールを検討する「IPTVフォーラム」が発足した。受信機の開発に必要な技術要件,映像配信の運用ルールについて,ユーザーの利便性や市場競争力,映像コンテンツの製作者および権利者の事情などに配慮しつつ意見交換を行うことが目的である。主要な機器メーカーや放送事業者,通信事業者が構成員に名を連ねた。

 IPTVフォーラムは,2005年12月1日に設立された民間協議会「次世代ブロードバンドコンテンツ流通フォーラム」の中に発足した。主査は東京大学名誉教授の安田靖彦氏。構成員は,慶應義塾大学教授の村井純氏,NHK,NTT,KDDI,シャープ,ソニー,テレビ朝日,テレビ東京,東京放送,東芝,日本テレビ放送網,日立製作所,フジテレビジョン,松下電器産業である。次世代ブロードバンドコンテンツ流通フォーラムとIPTVフォーラムの両方に,総務省がオブザーバーとして参加する。

 IPTVフォーラムは,3個のワーキング・グループを設置する。「IPマルチキャストWG」「オンデマンドWG」「PC配信WG」という3テーマごとに,必要な技術要件や運用ルールなどを詳細に検討していく予定である。