「NEPTUNE」のブロック図
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「TRITON-M」のブロック図
「TRITON-M」のブロック図
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ソニーのチューナ/復調LSIとNEPTUNEを載せた評価用ボード
ソニーのチューナ/復調LSIとNEPTUNEを載せた評価用ボード
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シャープのチューナ/復調LSIとNEPTUNEを載せた評価用ボード
シャープのチューナ/復調LSIとNEPTUNEを載せた評価用ボード
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シャープのチューナ/復調LSIとTRITONを載せた評価用ボード
シャープのチューナ/復調LSIとTRITONを載せた評価用ボード
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 韓国C&S Technology Inc.は,携帯機器に向けた地上デジタル放送サービス「ワンセグ」向けにMPEG-4 AVC/H.264対応デコーダLSIを日本市場に投入する。これまでは韓国で放送されているDMB向けだったが,ワンセグの復調LSIとのインタフェースに対応するなどして,国内市場でも利用できるようにした。すでに,シャープやソニーなどが提供する復調LSIと組み合わせた評価用ボードを試作している。欧州を中心に導入が計画されているDVB-Hにも対応するとしており,世界のどの地域の「テレビ・ケータイ」向けにもLSIを提供できる体制を整えている。

 同社のLSIには,カーナビや携帯型メディア・プレーヤなどへの搭載を想定したデコーダ「NEPTUNE」と,携帯電話機への搭載を想定したコーデック「TRITON-M」がある。このうちNEPTUNEは2004年12月に出荷を始めており,韓国Hyundai Motor Co.の車載端末をはじめとして100万個以上の出荷実績があるという。DMBにおいて,携帯電話機を除くカーナビ,携帯型情報機器(PDA)などの携帯機器市場では80%のシェアを占めるとした。

 一方のTRITON-Mは2006年6月に発表したばかりで,500万画素のカメラ向けの画像処理機能を搭載している。TRITON-Mは60フレーム/秒の処理能力があり,30フレーム/秒表示のワンセグであれば,同時に2チャンネルを表示することができる。15フレーム/秒の衛星放送の場合には4チャンネルの同時表示が可能。消費電力は120~130mWとNEPTUNEの半分程度である。TRITON-Mは,現在いくつかの端末メーカーが検証中であり,2006年末から2007年初頭には搭載機種が登場するものと同社では期待している。