ソニーは2006年9月1日付けで「モノ造り技術センター」を新設した。

 同センターは,製品を担当する事業部とは独立した組織で,モノづくりに関わる各部署の共通ノウハウを集約する場所と位置づける。これまで設計を担当していた設計技術センターと,生産を担当していた生産戦略部門を統合した。その狙いは「設計と生産部門の壁を取り払い,モノ作りにおける設計から生産までの効率化を図ること」(同社広報センター)という。センター長には,設計技術センター長だった森竹豊氏が就いた。森竹氏は,ブラウン管製造の稲沢工場,テレビ組み立ての一宮工場のそれぞれ工場長を務めた経験を持つ。

 このほか今回の人事では,製品安全・品質担当役員にコーポレート・エグゼクティブSVPの木暮誠氏が就任した。木暮氏は,テレビ・ビデオ事業本部副本部長と同本部FTV事業部門長を担当していたが,今後は安全・品質役員専任となる。これまで安全・品質担当は同社 代表取締役 社長の中鉢良治氏が兼務していたが,同社がノート・パソコン向けLiイオン2次電池の回収問題に直面していることもあり「経営判断のスピードを重視し,専任ポストにすることにした」(同社広報センター)という。