米Apple Computer, Inc.と携帯型音楽プレーヤを手掛けるシンガポールCreative Technology Ltd.は,ユーザー・インタフェース関連の特許ライセンスに関して合意したと発表した。Apple社は特許ライセンス料として,1億米ドルをCreative社に支払う(Apple社の発表資料)。

 Creative社は2006年5月,Apple社の携帯型音楽プレーヤ「iPod」がCreative社の保有するユーザー・インタフェース関連の特許を侵害しているとして,Apple社を米国カリフォルニア州の裁判所に提訴していた(Creative社の発表資料)。今回の合意は事実上,Apple社がCreative社の主張を受け入れたことになる。

 ライセンスの対象となった特許は米国特許番号6,928,433。Creative社はこれを「ZEN patent」と呼ぶ(Creative社の関連ページ)。

 今回の合意では,Creative社が今後Apple社以外の会社から同特許に基づくライセンス料を獲得した場合,Apple社はライセンス料として支払う1億米ドルの一部の返還を受けるとしている。

 Apple社 CEOのSteve Jobs氏は「Creative社が,この早期の特許を獲得したのは,非常に幸運だったといえるだろう。今回の和解によって,我々とCreative社との間の5件の訴訟はすべて解消する。訴訟が継続することによるマイナス面を取り除ける」とのコメントを発表した。