ドイツInfineon Technologies AGの2006年4月~6月期の売上高は対前年同期比23%増の19億7200万ユーロと伸長した(発表資料)。前年同期は赤字だった営業利益も5400万ユーロを計上している。ただし,純損益ではメモリ事業の分社化(Tech-On!関連記事)に伴う費用がかさんで2300万ユーロの赤字。同社はこれで6四半期続けて最終赤字を計上している。

 2006年5月1日よりドイツQimonda AGが独立して手掛けることになったメモリ事業は,この四半期に業績が改善している。売上高は対前年同期比48%増の9億7700万ユーロ,前年同期は1億ユーロを超える赤字だった税引前利益(EBIT)も1億ユーロの黒字に転じた。販売数量が伸長したのに加えて,平均販売単価も上昇したという。

 自動車/産業機器向け部品事業も売上高が対前年同期比14%増の7億1400万ユーロ,税引前利益は約2.5倍の5700万ユーロと好調だ。一方,通信向け部品事業は売上高が対前年同期比15%減の2億6600万ユーロ,税引前損失は6100万ユーロと低調だった。Infineon社は低迷の要因として,無線通信事業の売上の伸びが鈍ったことや光ファイバー事業からの撤退,好調だったブロードバンド部品の需要が落ち着いたことなどを挙げている。

■海外企業の最新の決算はこちらからご覧いただけます。