柱状入力装置の位置や方向を,1つのカメラで3次元的に捉える
柱状入力装置の位置や方向を,1つのカメラで3次元的に捉える
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 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が出願していた,家庭用ゲーム機向けのインタフェースに関する特許が公開された。柱状入力装置の位置や方向を,1つのカメラで3次元的に捉える技術である。ユーザーが手に持った棒状のコントローラで,ゲーム中のキャラクタなどを動かす用途を想定している。出願日は2005年12月5日で,2006年7月6日に公開された。

 発明の名称は「柱状入力装置およびゲームプログラムにおけるアクションを制御するために二次元カメラ画像から三次元空間にオブジェクトをマッピングする方法」(特許公開番号は2006-178948)。従来技術では複数のカメラを必要とするのに対して,本特許では1台のカメラでオブジェクトの3次元的な情報を得ることができるのが特徴とする。発明の効果として,「従来のジョイスティックに代替するゲームのためのインタフェースを提供することができる」などとしている。

任天堂Wiiの影響か

 SCEの出願に先立つ2005年9月16日には,「東京ゲームショウ2005」で任天堂がWii用の棒状コントローラを公開した(Tech-On!関連記事)。SCEの特許と同じように,ユーザーがコントローラを動かすことで操作が可能になるのが特徴だった。任天堂は同機能を3軸加速度センサで実現した(Tech-On!関連記事)

 SCEも2006年5月に米国で開かれたE3で,「プレイステーション3」のゲーム・コントローラに6軸の加速度センサを内蔵することを明らかにしている。ただし,両手で保持する従来のコントローラと同様な形状であるため,棒状コントローラのように,テニスのラケットやゴルフのクラブなどに見立てて使うことは難しかった。プレイステーション3が備えるCellは今回の特許のような画像認識に適している。