東レの2005年度決算(2005年4月~2006年3月)は,売上高が対前年度比9.9%増の1兆4274億8800万円,営業利益が同14.8%増の930億4300万円と好調だった。主力の繊維事業をはじめ,全6事業のうち5事業で増収となった。

 ナイロン樹脂やPBT樹脂,PPS樹脂といったエンジニアリング・プラスチックが自動車向けを中心に売り上げを伸ばした。自動車市場の好調は炭素繊維などの売り上げ増にもつながっている。

 液晶ディスプレイ用カラー・フィルタは,海外では競争激化の影響で売り上げが落ち込んだものの,国内では好調に推移した。同社はこの2005年度に滋賀事業所で同フィルタの生産設備の増設工事を完了し,稼動を始めている。PDP関連材料や,韓国における回路材料事業も売り上げを伸ばした。

 2006年度(2006年4月~2007年3月)の業績見通しは,売上高1兆5100億円(対前年度比5.8%増),営業利益1040億円(同11.8%増),当期純利益550億円(同16.0%増)としており,引き続き増収増益を見込む。

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