キヤノンは,2006年第1四半期(2006年1月~3月)の業績を発表した。売上高は対前年同期比9.5%増の9232億7200万円,営業利益は同18.7%増の1701億3500万円と好調を維持している。主要3事業とも増収増益で,特にカメラ事業は前年同期の約1.8倍もの利益を叩き出した。

 カメラ事業の売上高は対前年同期比20.1%増の1920億6100万円,営業利益は同84.9%増の440億3900万円だった。同事業の売上比率の73%を占めるデジタル・カメラが一眼レフ機,コンパクト機ともに海外を中心に好調に推移した。販売台数は前年同期の300万台に対して364万台,うち一眼レフ機は前年同期の40万台に対して44万台だった。同社は2006年通期(2006年1月~12月)にデジタル・カメラ1920万台(うち一眼レフ機220万台)の販売を見込む。

 事務機事業も売上高が対前年同期比6.3%増の6311億5300万円,営業利益が同8.1%増の1521億6800万円と堅調だ。レーザ・プリンターのカラー機の販売台数は前年同期から60%以上増加した。プリンター複合機の分野では,海外においてもカラー機の需要増が目立ってきたという。

 同社は一眼レフ・デジタル・カメラやプリンター複合機のカラー機種などの需要増を見込んで,2006年通期の業績予想を上方修正した。前回予想では4兆600億円としていた連結売上高は4兆1400億円(対前年度比10.3%増)へ,6650億円としていた税引前利益は6900億円(同12.7%増)へ,4150億円としていた当期純利益は4320億円(同12.5%増)へ,それぞれ引き上げた。

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