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 NTTドコモは,テキストデータを音楽や音声などのオーディオ信号に乗せて送信し,携帯電話端末で受信できるようにする「音響OFDM」技術を開発したと発表した。同技術では,複数の搬送波を密に並べることで周波数の利用効率を向上して情報伝送の高速化を図るOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調技術を音響領域に適用。1kbps以上の伝送速度を実現し,URLや100文字程度のテキストを約1~2秒で伝送できるという。加えて,音響OFDM技術では,OFDM変調したデータをオリジナルのオーディオ信号の周波数分布に合わせて調整することで,同変調による聴覚上の影響を低減したとしている。

 同技術が実用化されると,例えば,テレビやラジオの放送中に番組関連のWebサイトのURLを番組の音声に乗せて伝送できるようになる。視聴者は,そのURLを携帯電話端末に取り込んで同Webサイトにアクセスすることが可能になる。NTTドコモは,音響OFDMの実用化を目指して,さらに研究開発を進めるとしている。