発光ダイオード(LED)を用いた表示装置のメーカーであるビッグサンズのグループ会社トレッドは,PHS回線経由で表示内容を変更できるLED表示機を開発した。 「看板」や「情報ディスプレイ」などが主な用途である。トレッドは今回の製品を2006年4月12日に出荷する。

 LED表示機内に日本通信のPHS無線通信モジュール「通信電池」を組み込んだ。通信電池は,機器への組み込み時に一定期間の通信料金をセット・メーカーが一括して支払うプリペイド型の通信モジュール。機器のエンドユーザーと通信事業者間の契約や精算業務が必要ないことが特徴である。

 日本通信は,通信事業者の無線通信インフラを借りて通信サービスを提供する「仮想移動体通信事業者(MVNO)」で,現在はPHSサービスや無線LANサービスを提供している。PHSに関しては,ウィルコムのPHS用インフラを借りている。

 日本通信によれば,通信電池の今回の電子看板以外への組み込み例として,コンビニエンス・ストアの電力メーターやセキュリティ監視機器などがある。今後は,自動販売機や駐車料金の精算メーターのほか,DVDプレイヤーや電子ピアノ,デジタル・カメラなど各種家電への組み込みを図っていく方針だという。