前列は子供タレント,後列左はバンダイ 代表取締役社長 上野和典氏,真ん中はタレントの三浦りさ子氏,右はウィルコム 代表取締役社長の八剱洋一郎氏
前列は子供タレント,後列左はバンダイ 代表取締役社長 上野和典氏,真ん中はタレントの三浦りさ子氏,右はウィルコム 代表取締役社長の八剱洋一郎氏
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今回のPHS端末
今回のPHS端末
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ウィルコムの契約者数の推移
ウィルコムの契約者数の推移
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 バンダイは子供向けのPHS端末「キッズケータイ papipo!」を開発した。PHSの音声通話やデータ通信,アンテナなどの機能を1パッケージに集積したモジュール「W-SIM」を内蔵する。バンダイは子供向け玩具で培ったノウハウを活かし,子供が楽しめる端末を目指したという。子供向けの安全対策として,PHSの基地局情報を利用して現在地の情報をメールで伝える機能などを搭載したり,内蔵電池や通信カードを取り出すのに専用のねじ回しを必要にしたりした。PHSの電波の出力は携帯電話機よりも弱いので,子供に対する電磁波の影響を低減できるという。バンダイは2004年夏ごろから企画し,2005年春ごろにウィルコムと具体的に製品化の話を進めたという。今回のような子供向けの携帯電話機をNTTドコモも開発している(Tech-On!関連記事)。

 子供向けの安全対策としては,保護者がメール件名に暗証番号を入力して送ると子供の位置情報をメールで通知してくれる機能,特定のボタンを押すことであらかじめ指定した番号に電話がかかる機能などがある。また,子供に悪影響を及ぼす情報に触れさせないように,インターネット接続サービスでは子供向けの専用サイトにしかつながらないようにしている。URLを直接打ち込んだり,メール本文にあるURLにもアクセスできない。

 今回の端末は2006年6月に発売予定で,価格は1万5000円前後。インターネットの通販のほか,ウィルコムの販売代理店などでも発売する予定。3品種を用意する。2007年3月末までに20万台の出荷を目指す。

PHS端末の伸びは順調


 今回の発表会で,ウィルコムは通信サービスの契約者数が順調に伸びていることをアピールした。2006年2月で380万契約を超えたという。「CMを流さなくても,口コミで契約者数が増えている」(同社)。今回の端末の販売により,保護者の加入増にも結びつくことを期待する。