OmniVision社が2005年9月に発表していたOV2640
OmniVision社が2005年9月に発表していたOV2640
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 「800万画素機も登場したが,今年最も数が出るのは200万画素だ・・・」 。CMOSセンサを開発する米OmniVision Technologies, Inc.と米Micron Technology,Inc.は,「3GSM World Congress 2006」で200万画素のCMOSセンサをそれぞれ発表した。

 OmniVision社が発表したのは,いずれもオートフォーカス機能を備える「OV2648」と「OV2645」。2005年9月に発表していた1/4インチ型で200万画素の「OV2640」に続く200万画素品である。OV2648は,フィンランドNokia Corp.と伊仏STMicroelectronics社が共同推進するカメラ・モジュール規格「Standard Mobile Imaging Architecture(SMIA)」に準拠したホスト・プロセサ向けインタフェースを備える。OV2645では,OV2640が備えていたJPEG符号化回路を省いた。同社は,2006年における200万画素CMOSセンサの出荷数が業界全体で1億個になるとみている。「当社の出荷個数はこのうち2000万~3000万台を占めることになるだろう」(同社)という。

 同社は2006年夏をメドに,「特殊な光学部品とDSPを使うことで可動部をなくし,被写界深度(被写体の前後でピントが合う範囲)が深い」という新しいオートフォーカス機能「OmniFocus」を備える製品を発表する。同社は2005年4月,軍事用の赤外線カメラ向け技術を開発した米CDM-Optics, Inc.を買収している。CDM-Optics社は被写界深度を電気的に調整する技術を保有しており,OmniFocusはこの技術を応用したものとみられる。

 Micron 社が発表した「MT9D112」も,1/4インチ型の200万画素製品である。同製品は,「Mobile Industry Processor Interface (MIPI)」が規定するシリアル・インタフェース「CSI-2」と「D-PHY」に準拠した。MIPIは,米Texas Instruments Inc.(TI),伊仏合弁STMicroelectronics社(ST)などが推進する携帯電話機のアプリケーション処理用プロセサのインタフェース規格。