ミズノは,四軸織物を採用した卓球用ラケット「World Champion」を2006年2月20日に発売する(図1)。ボールがラケットに当たったときの反発性が高いが,その一方で,打球感がやわらかいという。価格は1万2600円(税込み)。
四軸織物は,明大(本社岡山県倉敷市)が開発したもの。経(たて)/緯(よこ)糸に加えて斜め2方向にも糸を加えた構造で,繊維の方向を替えることで特性を変化させられる( Tech-On!関連記事)。今回は素材に,反発性の高いカーボン繊維と振動を吸収しやすいアラミド繊維を使う。
ミズノはこれまで,四軸織物をゴルフクラブのシャフトやテニスラケットに採用している。今回のWorld Championでは,打球面とグリップ部に使うが,それぞれの繊維の方向を替えて剛性と振動吸収性を制御した(図2)。打球面ではたわみが,グリップ部ではぶれが少ない。このため,高い反発性と衝撃吸収性を両立できる。