ATSC対応のチューナ「T14A」の実演のようす。
ATSC対応のチューナ「T14A」の実演のようす。
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T14Aはまさに「親指大」といったところ。
T14Aはまさに「親指大」といったところ。
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こちらは欧州などの方式「DVB-T」に対応した「T14B」の実演。
こちらは欧州などの方式「DVB-T」に対応した「T14B」の実演。
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T14BはT14Aより少し横幅があるといった程度のサイズである。
T14BはT14Aより少し横幅があるといった程度のサイズである。
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韓国Sigmacom社の「BLUEBOX SSD-1000U」の実演のようす。
韓国Sigmacom社の「BLUEBOX SSD-1000U」の実演のようす。
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製品の横に掲げられていた説明用パネル。
製品の横に掲げられていた説明用パネル。
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 2006 International CESでは,欧米の地上デジタル放送をパソコンで視聴するための小型のチューナ製品がいくつか出展されていた。中でも小さかったのは,台湾Ultima Electronics Corp.が出展した,米国の地上デジタル放送方式「ATSC」に対応したUSB 2.0接続のチューナ「T14A」と,欧州などの方式「DVB-T」に対応した同「T14B」である。同社はこれらの製品を周辺機器メーカーなどに対してOEM供給する。

 いずれも,その大きさはUSBメモリ程度。チューナの片端にはRF端子があり,そこにアンテナから引いてきた75Ωの同軸ケーブルを接続する。受信可能な周波数は48.25MHz~863.25MHzという。

重さは22g

 RF端子から入力した地上デジタル放送の信号に対して選局や復調を行い,MPEG-2のTS(transport stream)を取り出す。そしてそのストリームを,RF端子と逆側にあるUSB端子から出力し,パソコン側で動作するソフトウエアで画面表示までを行う仕様である。電源はUSBバス・パワーで供給。USBチューナの重さはわずか22gとする。

 筐体の内部に収めてあるチューナIC(いわゆるシリコン・チューナ)がどこの製品であるかは公開しなかった。OEM価格は30米ドル程度のもよう。「我々が供給したハードウエアに,顧客がパソコン用テレビ視聴ソフトやマニュアルなどを添付して出す。小売価格は我々のコントロール下にはないのではっきり言えないが,70米ドルほどになるのではないか」(同社の説明員)とした。ちなみに,動作実演中の同チューナにさわってみたところ,ギリギリまで小型にしているためか,かなりの熱を帯びていた。

 一方,韓国Sigmacom社が展示していたのは「BLUEBOX SSD-1000U」という製品。こちらは2005年12月に既に韓国市場で発売済みという。米国市場には,販売チャネルの整備などを行ったあとで2006年第2四半期に発売の予定という。想定小売価格は120米ドル程度とする。

 ATSCに対応しているほか,アナログNTSC入力をMPEG-2変換して出力することもできる。出力は,やはりUSB 2.0である。大きさは,タバコ箱程度。同社は,東芝のノート・パソコン「Qosmio」でテレビ視聴ソフトを動作させるデモンストレーションを行っていた。