左がPhilips Consumer Electronics社のCEOであるRudy Provoost氏。右がBuena Vista Home Entertainment社長のBob Chapek氏。
左がPhilips Consumer Electronics社のCEOであるRudy Provoost氏。右がBuena Vista Home Entertainment社長のBob Chapek氏。
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 米国時間の2006年1月4日,2006 International CESの開幕前日のSands Convention Centerで,オランダPhilips Consumer Electronics社が記者会見を行った。そこにBlu-ray Discの応援に米Buena Vista Home Entertainment, Inc.のBob Chapek社長が駆けつけた。Philips社は,機器メーカーとコンテンツ会社がいかに協業していくかを示す好例として同氏を発表の場に招聘したようだ。

 Chapek社長のコメントは短いが,含蓄が深いものだった。「Blu-ray Discは大容量だから,ディズニーは支持しました。容量の大きさは高い画質をもたらすだけでなく,インタラクティブな楽しみ方のためにも必要です」。

 別の機会に筆者は,The Walt Disney Studiosの技術幹部にBlu-ray Disc支持の理由を聞いたことがある。同幹部は「大容量はクリエイティブな可能性を広げてくれる。それが,最も重要な要素だ」と言った。彼がそのことを確信したのは,DVDの初期に経験したことに基づいているという。

 「1998年,初めてのDVDをつくるとき,これで容量は十分だと思いました。ボーナス・マテリアルを入れてもDVDの片面単層の容量,つまり4.7Gバイトでおつりがきました。ところが,それからわずか18カ月後には,あれも入れたいこれも入れたいとなって,オーサリング・エンジニアが悲鳴を上げました。入れたいものを全部記録するとしたら,とても片面2層の9Gバイトあっても入りません!と。この経験から,もし2層で30Gバイトで十分と言ってしまったら,それはかつて間違ったのと同じことを繰り返すことになるでしょう」。

 今回もChapek社長は「HDの高画質と,インタラクティビィティは次世代パッケージ・メディアの車の両輪です。Blu-ray DiscでWhole New Worldが始まるのです」と話していた。ちなみにWhole New Worldとは,Disney映画の有名なテーマソングである。